アンサーソングは届かない

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チケ代2倍についてオタクはどう捉えるべきなのか

こんにちは、くろーぷです。

 

昨日の夜鬼頭明里さんのツアーのチケット代が2倍になったとの発表があり、かなり話題になりました。

多くの人がいろんな視点で様々な感想をツイートしていて、まぁ確かに荒れる話題だよなって思いながら見てました。

 

確かにチケット代が2倍になったらどう思うかなとか思うとなんとも言えないんですが、多分オタクの主な話題って

・自分のコンテンツもチケ代2倍になるんじゃないか

・2倍は取りすぎだろ

・行ける人と行けない人を選民する気か?

みたいなところだと思います。今回はこの辺りのことについて、自分が思うところについて書いていこうかなと思います。

 

1.チケ代が2倍になった背景について

まずチケ代2倍ですが、背景を整理しつつ「自分のコンテンツも2倍になるのか?」という疑問について考察していきます。

まず2倍になった背景ですが、鬼頭明里さんのツアーは少し特殊な状況があります。それは「コロナ禍でイベントを決行しつつ、日程(会場)は延期されず、かつチケットは捌いていなかった」ことです。

ここまでいろんなイベントが延期・中止になってきましたが、その多くが既に公演が決まっていてチケットも売っていたものでした。また日程も8月以前であり、9月末から10月の鬼頭明里さんのイベントとは違う日程でした。

このような背景から、まず運営としてはイベントを開催できるが箱はもう今からでは取れないので「キャパの半分」という政府規定に則って開催するという運びになったのでしょう。箱が半分になるからチケ代2倍というめちゃくちゃ簡単なはなしですね。

ただここで考えなければならないのは箱が半分ということは単純に倍率も2倍になるということです。ですが、チケ代が2倍ですので、申し込む人の人数は少なくなり、実質的な倍率は元々の倍率の2倍を割り込むと思います。1,6倍くらいですかね?それでも高くはありますが…

 

以上を鑑みて「他のコンテンツでもチケ代が2倍になるのか?」という問いですが、個人的には既存の延期されているイベントが2倍になることは考えにくいものの、これから発表されるイベントでは大いにあるだろうな、と思っています。

既存のイベントはチケ代2倍にすると言ってもどうやって集金するのかという問題がありますし、箱も簡単には変えられません。ですから恐らく値段はそのままで通常のキャパでもできる状態になるまで寝かせることになると思います。いつになるかはわかりませんが…

となると、逆に言えば冬ごろに開催は決まっているものの、まだ告知されていないイベントはこのチケ代2倍のスタイルで発表される可能性が大いにあります。というかされるでしょう。

つまり「どのオタクにもチケ代2倍の可能性がある」というのが僕の結論です。

 

じゃあ2倍になった場合どう考えるべきか、という話ですが、次に続けて考察していきます。

 

2.チケ代2倍をどう捉えるべきか

チケ代2倍…まぁ普通に高いですよね、事実として。良いとか悪いとかではなく高い。で、この高さがコトを複雑にしています。

 

まず「選民」という視点です。1万越えのチケットを簡単に買える層は多くないでしょう。手前味噌ですが高校生の頃からイベントに通っていた身としては、半年に一度7000円のチケ代をなんとか捻出するとかザラでした。だから行けない人は絶対出てきます。倍率的にも金銭的にも。

ここで間違ってはいけないのは「行ったやつが偉い、行けないやつはファンじゃない」という考えですね。当たり前ですが、イベント行くにはチケ代以外にも交通費や宿泊費がかかることもありますし、物販だって買います。またスケジュールを調整しなくてはなりません。その上で抽選。今回行けた行けないは複雑な要素がたくさん絡み合って生まれます。チケ代2倍云々ではなくいけないこともある。だからこそくだらない選民思考で内部を荒らしたり承認欲求を満たしたりするのは絶対やるべきではないですね。

 

次に演者やイベントをする側の視点を持った方がいいなと思っています。イベントはチケ代だけではプラスになっていないのは有名な話ですね。物販含めてやっと利益がでる、そういう業態です。今回キャパを半分にするということは直接的に物販の売り上げが半分になり、それどころかチケ代のこともあり物販に出し渋ることは容易に想像できます。つまり運営もかなり厳しい予想があって開催するはずで、まずそれでも決行する決断をした運営には感謝すべきだよなと思います。文句を言うのは簡単ですけど、裏を知って発言できると無駄なヒリツキなくて気分が良くなるよなと思います。

そして演者の側としては多大なプレッシャーがかかっていると思います。「2倍のチケ代」というのは演者も当然織り込み済みで、単純に言えばいつもの2倍厳しい目が向けられます。「あの値段払ったのにこれかよ」と簡単に思われてしまう可能性が高く、そういうネガティブな内容は発信・拡散がされやすいです。でもそんな状況で手を抜く演者の方がいるでしょうか?「この値段でも来てくれる」という気持ちは当然あると思います。それなのにオタクが「来た俺は偉い」とか「2倍払ってんだぞ、満足させろよ」という態度でネガティブチェックしながら減点法でライブを見ていたら演者さんはどう思うでしょうか?

さらに何ヶ月もブランクが空いてのイベント。ハードルが上がっている分失望されるかもしれないという気負いも絶対あるはずです。そこに見る側が寄り添えないなんて酷い話はないでしょう。ライブは演者と観客で作り上げるものです。その意識を忘れて「お客様は神様」だと勘違いして参加する、それは絶対にやってはならないと思います。こんな時だからこそ思いやりを持ってイベントに行く、そして良かったことを称える、そういう文化を作り上げるキッカケに今回の、そしてこれからのイベントはなるのではないかと思っています。

 

チケ代2倍、正直美味しい話ではないです。しかしだからと言って単純に文句を言うのではなく、それを飲み込んだ上でイベントを楽しむこと、それがいまの状況の捉え方だと思います。

 

良くも悪くもここがターニングポイントかなと個人的には思ってます。誰もが楽しくイベントに行けるきっかけを作るのか、それとも文句を言ってはいそれまでよなのか、一人ひとりがちょっとだけ自意識過剰に行動できたら、きっとコロナ後も楽しくイベント行けるんじゃないかなって思ってます。